テルミちゃんの知って得する知恵袋「その注文、定期購入ではありませんか?」
肌を10歳若返らせる美容クリーム「初回無料」という広告を目にすると、思わず試してみたくなってしまうかもしれません。この「初回無料」は、実は大きな落とし穴で、無料の条件として、継続購入回数が決められている「定期購入」の場合があります。全国的なネット通販利用拡大を背景に、県内でも定期購入に関する相談が大幅に増加し、特に50代、60代の女性からの相談が多くなっています。
スマホを見ていると、無料の美容液の広告が表示されました。広告には、さらに980円を払うとクリームもついてくると書かれていたので、氏名、住所、電話番号を入力しました。後日、美容液とクリームが届きましたが、同封された請求書の金額は1万4千円になっており、納品書には「2回継続コース(2万8千円)」と記載がありました。定期コースを申込んだつもりはないので、驚いて業者に電話をしましたが、「問い合わせはメールで」という音声が流れるだけでオペレーターにつながりません。どうしたらよいか、といった相談です。
消費生活センターが業者に確認したところ、「相談者が言う申込日の後日に2千円のコースへの申込みがあり、その際に継続購入回数2回のお得な定期コースを案内したところ、相談者からコース変更の申し込みがあった。今回は変更後のコースの商品を送付したもので、変更すると自動的に最初の注文がキャンセルされる仕組みである」という説明でした。センターから、相談者は「定期コース」の表示がなかったと主張していると伝えると、今回だけ特別に2回目以降の解約に応じることで解決しました。
令和4年6月施行の法改正により、インターネットによる通信販売業者は、申込の最終確認画面に定期購入であること等の情報を表示する義務が課され、違反した表示により消費者が誤認をして申込みをした場合は取り消すことができるなど、規制の強化が図られました。このため、消費者にとって最終確認画面の確認は非常に重要です。定期購入が条件になっていないか、解約・返品できるかなどをじっくり確認するとともに、画面をスクリーンショットで保存するようにしましょう。
困ったら、お早めに消費者ホットライン188にご相談ください。
◆トラブルを防ぐために◆
1 注文確定前に「最終確認画面」で条件等を必ず確認する
2 「最終確認画面」のスクリーンショットを保存しておく
3 困った時は消費者ホットラインにすぐ相談