テルミちゃんの知って得する知恵袋「火災保険申請代行のトラブル」
万が一の災害に備えて財産を守るために、多くの人が火災保険に加入しています。保険の種類によって補償される範囲は異なりますので、自分が加入している保険がどんな時に支払われるのか日頃から知っておくことはとても大切なことです。仮によくわからないとしても、保険会社や代理店などに確認することで、次のようなトラブルに巻き込まれずにすむかもしれません。
高齢の母親が家の外にいたところ、「巡回して古い家にお住まいの方に声をかけています。屋根が雪で壊れていませんか。保険金を使って直せますよ」と声をかけられました。業者は、保険会社に損害申請をするサポートをしてくれると言い、書類を見ながら説明を受けるうちに、いつの間にか、契約書に署名をしてしまいました。業者が帰った後で、知り合いの工務店に相談すると、「調査するだけで5万円、保険金が支払われたら45%の報酬を支払うよう契約書に書かれている。怪しいのですぐにキャンセルした方がいい」と助言され、すぐに業者に連絡をしましたが「お金がもらえる話なのに何が不服なのか」と、なかなかキャンセルに応じてくれませんでした。
本当に雪害が原因で壊れたのであれば、保険金の請求をすることも可能ですが、このような勧誘をする業者の最大の問題点は、保険金の支払い対象外である経年劣化や自然損耗が原因で壊れたものであるにも関わらず、災害で壊れたと偽って保険金を請求するよう促すことです。これは「詐欺」に該当し、消費者も詐欺に加担することになります。また業者は、支払われた保険金の30~50%もの高額な報酬を請求します。これでは、肝心の住宅修理などできるはずがありません。この矛盾に気づいて解約しようとすると、同じように高額な違約金を請求されます。
火災保険の申請は、加入者自身で行えば、お金をかけることなく保険金を受け取ることができます。火災保険の申請をサポートするという業者とは関わらないようにしましょう。
電話勧誘や訪問販売で契約した場合は、8日間以内であればクーリング・オフが可能です。少しでも不安があれば、早めに消費者ホットライン188にご相談ください。