テルミちゃんの知って得する知恵袋「ライブ配信サービスでの投げ銭」
「推し活」という言葉をよく耳にするようになりました。自分の好きなアイドルやタレント、アニメのキャラクターや果ては建造物まで、自分の好きな人やモノをとことん応援することを「推し活」と呼びます。推しを応援することで、ストレスを解消することができ、「推しが頑張っているから自分も頑張ろう」というモチベーションアップにもつながります。
ライブ配信を行ういわゆるライバーを推す場合、ライブ配信中にオンラインで送金する「投げ銭」をすることが応援の意思表示です。投げ銭をすると、推しから「〇〇さん、ありがとう!」と配信中の動画で名前を呼ばれることもあるため、推しに認知してもらえたり推しが喜ぶ姿を見られたりした嬉しさからますます投げ銭をしたくなります。しかし、投げ銭を繰り返した結果、トラブルに発展することもあり、特に最近では、子どもの投げ銭トラブルが増加しています。
中学生の娘が使っているスマホで、数ヶ月前から総額30万円ほどの不審な請求が続いていることに気づきました。娘に確認すると、オンラインゲームのほか、動画共有SNSのライブ配信者へキャリア決済で投げ銭をしていたことがわかりました。娘のスマホにはペアレンタルコントロールなどの設定は全くしておらず、決済の都度届く利用速報のメールも迷惑メールだと思って無視していたため、娘の高額課金に全く気がつきませんでした。
投げ銭することで推しに「存在を認められたい」「必要だと思われたい」といった承認欲求が高まると、どんどん依存性が増していきます。ましてネット上の課金は、目の前でお金のやり取りがないので、実際にお金を払うという感覚を持ちにくく、エスカレートする危険性があります。そのためスマホに紐づけられた保護者のクレジットカードや、使用を制限していないキャリア決済で、子どもが高額課金を続ける事例は後を絶ちません。
子どもの投げ銭トラブルを防ぐためには、子どものスマホにペアレンタルコントロールを設定して、保護者の承認がないと課金できないように制限するほか、保護者のアカウントでログインした状態で子どもにスマホを使用させないこと、クレジットカードや暗証番号の管理を徹底することが必要です。また、不審な請求がないか毎月の利用明細を欠かさずチェックすることも大切です。
困った時は、早めに消費者ホットライン188にご相談ください。
ちょっと待って!テルミちゃん第106回「投げ銭などこどもの課金によるトラブルに注意」をアップしました
消費生活に関するアンケート調査にご協力ください!
ちょっと待って!テルミちゃん第105回「電気ケトルの転倒による乳幼児のやけどに注意!」をアップしました
消費生活大学講座第6回アーカイブ配信
◆講演『安心して暮らせる地域社会づくり!~消費者・消費者団体の役割~』
講師 元消費者庁長官(一社)消費者市民社会をつくる会 代表理事 阿南 久 氏
・上記画面をクリック・タップでご視聴いただけます。
・〔講演レジュメ〕←必要な方はダウンロードしてください。
◆配信期間:令和6年10月24日(木)~令和6年11月8日(金)
「syouhi-daigaku@aca.or.jp」までメール、またはFAX(017-722-3414)してください。アンケート送付により受講したとみなします。
アンケートは令和6年11月15日(金)まで送信してください。
〔YouTube受講の注意事項〕
・通信容量発生に関する費用については受講生負担になりますので、通信容量に関するご自身の契約をご確認の上、ご視聴ください。
・録画、録音はしないでください。
テルミちゃんの知って得する知恵袋「あと2時間で電話が使えなくなる」
「不審な電話が来た」という相談は、県内の消費生活センターに寄せられる相談の中で常に上位にあります。その中でも、今年の3月以降急増しているのが、総務省や大手通信会社を名乗って「あと2時間で電話が使えなくなる」というものです。
自宅の固定電話に着信があったので出ると、大手通信会社を名乗り、「緊急のお知らせです。2時間後にこの電話が使えなくなります」と自動音声が流れました。「詳しいことをお聞きになりたい方は1を押してください」というアナウンスが流れたため1を押すと、オペレーターらしき男性につながりました。その男性から「昨年9月に携帯電話を契約していますね」と言われましたが、全く記憶になく、携帯電話の番号を聞いても心当たりはありませんでした。しかし、動揺していたこともあって、固定電話の名義人である夫の氏名、住所、私との関係、生年月日などを聞かれるままに答えてしまいました。「また、後で連絡します」と言って電話が切れましたが、結局何のための電話だったのかわからず、個人情報を教えてしまったことに不安を覚えました。
このような電話は、言葉巧みに家族構成、資産状況などを聞き出そうとするほか、警察官をかたる人物が登場して、あなたはある事件に関与している疑いがあり捜査対象になっているなどと切り出し、言葉巧みにお金を送金させようとする事例もあります。多くは、+18、+81など+(プラス)で始まる国際電話で発信されたような形跡が見られます。
固定電話や携帯電話があと2時間で使えなくなるなどという連絡を総務省や大手電話会社が個別にすることはありません。+(プラス)で始まる身に覚えのない着信は無視し、かけ直しなどしないようにしましょう。もし電話に出てしまった場合は、会話の途中でも電話を切るようにしましょう。
県内の警察署では、迷惑電話の撃退装置の貸し出しをしています。対象となる世帯や貸出期間に制限はありますが、警告メッセージが流れたり、会話の内容をしっかり録音してくれますので、詐欺の予兆電話を防ぐための有効な手段になるでしょう。不審な電話に不安を抱く方は、試してみてはいかがでしょうか。
困った時は、早めに消費者ホットライン188にご相談ください。
ちょっと待って!テルミちゃん第104回「災害に便乗した悪質商法に注意!」をアップしました
ちょっと待って!テルミちゃん第103回「1回だけのつもりが定期購入だったに注意!」をアップしました
テルミちゃんの知って得する知恵袋「新紙幣発行に便乗した詐欺に注意」
7月3日から1万円、5千円、千円の新紙幣が発行されています。新紙幣は偽造防止のための様々な新しい技術が加えられているほか、誰にとっても使いやすいように、触った時や見た時に券種を区別しやすくする工夫が施されたユニバーサルデザインとなっています。キャッシュレス決済が加速している現代では、現金に触れる機会は少なくなっているかもしれませんが、新紙幣の発行に便乗した詐欺の発生が懸念されており、実際に次のような被害が複数発生しています。
役所の職員を名乗って「医療費の還付金を受け取れる」などと電話があり、話を聞いているうちに、次第に新紙幣に話題が移っていきました。電話の相手が金融機関の職員を名乗る男性に代わり、取引先の銀行や口座の情報を聞かれ、疑うことなく答えました。すると、「新紙幣の発行に伴い旧紙幣は使えなくなる。こちらに旧紙幣を預けてもらえば、すぐに新紙幣と交換する」と言われました。その後、自宅に訪問してきた金融機関の職員を名乗る人物に旧紙幣を渡したものの、その人物は新紙幣を持ってくることはなく、そのまま連絡が取れなくなりました。
この他にも、「国が新紙幣の発行枚数を決める調査をしているので、旧紙幣を自宅で保管していれば、職員に預けて欲しい」などという名目で旧紙幣を騙し取られたケースもあります。
新しい紙幣が発行された後でも、これまで使用していた紙幣が使えなくなることはありません。国立印刷局の日本銀行券特設サイトには、「お札は、法律で無制限の強制通用力があることが定められており、法律上の特別な措置が取られない限り、この通用力を失うことはない」と明記されています。
「旧紙幣は使えなくなる」などという嘘で不安をあおり、「新紙幣に交換してあげる」という電話や訪問があっても、信用してお金を預けることは絶対にやめましょう。新紙幣に交換したいのであれば、最寄りの金融機関で交換しましょう。
困った時は、早めに消費者ホットライン188にご相談ください。