テルミちゃんの知って得する知恵袋「ウイルス感染の偽警告にご注意ください!」
デジタル社会は想定外のスピードで進化を遂げています。若者はもちろん、シニア世代でもスマートフォンやパソコンが生活に不可欠になっています。ところが、突然イレギュラーな事態が発生すると、冷静な判断ができなくなって被害に遭う事例が少なくありません。
ある日、50代の男性がパソコンでサイトを見ていると、突然、大きなサイレンのような音が鳴り、画面に「このパソコンはウイルス感染しました。至急対応が必要」と表示されて画面が動かなくなりました。あわてて画面に表示されている電話番号に連絡すると、大手ソフトウエア会社の社員を名乗る男性が出て、指示通りキーボードを操作するよう言われました。指示に従うと音と画面の表示は消え、相手の遠隔操作状態になりました。次に、ウイルス対策用ソフトのインストールが必要なので、7万円分のプリペイドカードをコンビニで購入し、カード番号を伝えるよう指示がありました。ところが、購入したプリペイドカード番号を伝えると、「ハッカーのせいでうまく番号が読み込めないので、もう一度10万円分を購入して欲しい」と言われ、再度購入してきましたが、再び読み込めないと言われ、その後7回ほど同じことを繰り返しました。「2回目以降の購入代金は、3日後までに現金で返金するので大丈夫です」と言われて信用していましたが、約束の日になっても現金書留は届かず、騙されたことに気づきました。
この警告画面は、ウイルスソフト購入代金名目でお金を騙し取ることを目的としたウエブサイト広告の一種だと考えてください。実際にはウイルスに感染していない場合がほとんどですので、画面を閉じることで解消されますが、消せない場合はブラウザを強制終了しましょう。それでも難しいようであれば、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)のサイトにある対応手順を参考にしてください。
大切なのは、落ち着いて対処することです。画面に表示された連絡先には絶対に電話をしてはいけません。また、「コンビニでプリペイドカードを買って番号を教えて」は詐欺の手口です。相手にしないようにしましょう。
少しでも不安を覚えた時は、早めに消費者ホットライン188にご相談ください