テルミちゃんの知って得する知恵袋「エステティックサービスのトラブル」
新型コロナ感染防止対策のマスク着用の考え方の見直しにより、人前でマスクを外す機会が増えたので、お肌の状態を気にする方も多いのではないでしょうか。さらに最近では、男性の間でもツルツル、スベスベの肌に憧れて、エステサロンを利用する方も多くなっているようです。
県内に住む20代の男性は、そんなエステサロンを利用する1人でした。サロンに通い始めて半年余りが過ぎた頃、他県への転勤の内示がありました。サロンに通うことができなくなるので、中途解約を申し出ました。すると、サロンの担当者から「キャンペーン中の契約なので、現金での返金は難しい。残金はサービスか店の商品で返す」と言われました。ヒゲ脱毛コースなど計7万円を一括で支払っており、まだコースの半分程度しか施術を受けていないので、残りは現金で返金してもらうことはできないのかと消費生活センターに相談がありました。
契約約款を確認したところ、法律に沿った中途解約の計算式が掲載されており、キャンペーン中の契約だから現金での返金が不可であるという記述はどこにもありませんでした。このため、現金で返金すべきだという消費生活センターの見解を伝えたうえで、再び相談者が交渉をしたところ、すぐに現金で3万円が返金され、解決することができました。
エステティックサービスは、特定商取引法により、一定の条件のもと「特定継続的役務提供」としてさまざまな規制が設けられています。実際に施術を受けてみなければ良し悪しの判断は難しく、施術期間が長期に渡ることもあります。「無料体験」や「お試し」の言葉にひかれ、1回限りの施術に出向いたつもりが、施術台に乗せられたまま長期コースの契約を執拗に勧められ、断り切れずに高額な契約をしてしまうという事例もあります。長期コースの契約をする場合は、中途解約や返金の条件をよく確認しましょう。特に「通い放題」のコースの場合、契約の仕組みが複雑で解約時のトラブルが多くなっていますので注意が必要です。断り切れずに契約をしてしまったら、8日以内であればクーリング・オフができます。本当に必要な契約か冷静に考えてみましょう。
少しでも不安があれば、早めに消費者ホットライン188にご相談ください。